よくある質問Q and A
医療機器・事務機器の廃棄
医療機器を処分する際の注意点
医療機器を処分する際には、次のような重要な注意点を守る必要があります
1.法規制の遵守
医療機器の廃棄には、国や地域によって定められた法律や規制が適用されます。これらに従って適切に廃棄することが必須です。例えば、感染性廃棄物は特定の方法で処理する必要がある場合が多く、適切な許可を持つ処理施設に送ることが求められます。
2.分類と分別
廃棄する医療機器を感染性か非感染性かに応じて適切に分類し、分別します。これにより、各種廃棄物が適切な方法で処理され、環境へのリスクが最小限に抑えられます。
3.汚染の防止
感染性医療機器は特に、適切な処理を行わなければ環境や人への感染のリスクがあります。使用済みの針やスカルペルなどの鋭利な物は、専用の容器に入れるなどして、安全に処理する必要があります。
4.マニフェストの利用
医療廃棄物を処理する際には、マニフェスト制度を利用して、廃棄物の流れを文書化し、追跡可能にすることが重要です。これにより、透明性が確保され、不法な廃棄や管理の不備を防ぐことができます。
5.環境への配慮
医療機器や薬品の成分が環境に悪影響を与えないように、環境保護の観点からも適切な廃棄方法を選ぶことが求められます。例えば、水銀や放射性物質を含む機器は特別な処理が必要です。
6.適切な処理業者の選定
信頼できる廃棄物処理業者を選定し、彼らが国の規制に従って操作しているかを確認することも大切です。契約を結ぶ前に、業者の資格や評判を調査しましょう。
これらの点を守ることで、医療機器の安全かつ環境に配慮した処分が可能となります。
高度管理医療機器について
高度管理医療機器の廃棄には、特に注意が必要です。これらの機器は、その使用目的や感染のリスクによって、感染性医療機器と非感染性医療機器の二つに大別されます。廃棄プロセスにおいては、環境保護と公衆衛生の観点から、厳格なルールと手順に従う必要があります。また、廃棄物の追跡を保証するためには、適切なドキュメントの作成が不可欠です。
1.感染性医療機器
感染性医療機器は、感染症のリスクを含む機器です。これらは病院やクリニックで使用された後、適切な処理が必要とされるため、特に注意が必要です。感染性医療機器の廃棄には、その機器が持つ潜在的な危険性を適切に管理し、二次感染のリスクを最小限に抑えるための方法が求められます。具体的には、オートクレーブ(高圧蒸気滅菌器)による滅菌処理、化学薬品による消毒、または焼却処分が行われます。
2.非感染性医療機器
非感染性医療機器は、感染性のリスクが低い、または無い機器を指します。これらの機器の廃棄プロセスは感染性医療機器ほど厳格ではないかもしれませんが、環境への影響を考慮し、適切な方法で処理することが重要です。非感染性医療機器の例としては、一般的な診断機器や治療機器があります。これらはリサイクルや再利用が可能な場合もありますが、廃棄する場合は、その材質や成分に応じた方法で処理される必要があります。
・処分の際は「マニフェスト」の発行を忘れずに
医療機器の廃棄にあたっては、「マニフェスト」と呼ばれる廃棄物管理票の発行が法律で義務付けられています。このマニフェスト制度は、廃棄物が生成された場所から最終処分場までの流れを明確にし、適切な処理が行われていることを確認するための重要な手段です。マニフェストの発行により、廃棄物の適切な管理と追跡が可能となり、不法投棄などの違法行為を防ぐ助けとなります。
高度管理医療機器の処理を行う際は、これらの点に留意し、安全かつ環境に配慮した方法で廃棄することが求められます。